アビスパ福岡の新システム3421を掘り下げる

アビスパ福岡の新システム3421を掘り下げる

昨日書いたように、初めて長谷部監督が採用した新システムを記事にしようと思います。

結構グダグダで長めの記事になるので、そういうのが大丈夫な方のみお付き合いください。

はじめに

アビスパ福岡と言えば、去年の開幕戦からずっと442を一貫して採用してきました。ただし、J2時代は得点力に課題があるチームだったということもあり、終盤にDFを1枚追加して5バック逃げ切りという手段を用いることも多かったです。長谷部監督が試合後のコメントでこういう時によく言われていたのが、「得点を取るよりも失点を防ぐことの方が勝ちに近い状況だと思った」という主旨のもの。

勝利という絶対条件を達成していく為のリアリズムです。その結果、アビスパと言えばウノゼロで勝利するチームという共通認識が生まれていきました。長谷部監督からすれば苦肉の策だったようです。これもコメントを参照しているとわかります。

J2時代の得点は遠野の個人能力に頼るところが多く、チーム合計で51点しかありません。失点を29に抑えたので昇格できましたが、得点を取る仕組みを構築しないとJ1で勝てないというのがオフシーズンの判断だったと思います。

結果、お金のかけどころ(外国籍選手の使い所)は前線に集中することになり、セランテスと契約を更新しないという判断がありました。この判断は当初多くのサポーターに支持されず、クラブに抗議が飛び交ったと後日談がありました。

そういった中望んで今シーズン、33節終了時点での成績は得点率が1試合あたり1.15。去年J2で1.21ですから、カテゴリレベルが違うことを考えれば成果が出てると言えるかもしれません。逆に失点率ですが、今年が1.03、去年は0.69です。ここはさすがに違いますね。当然、J1チームの攻撃陣はJ2とは全然違うので、逆にこれはよく抑えてるのかもしれません。今年J1で失点の少なさは7位タイ。去年の失点率0.78だった徳島さんが今年の失点率1.48なので、福岡としては失点が増えたとは一概に言えませんね。

3バックが苦手なアビスパ福岡

実は長谷部福岡はずっと3バックが苦手です。これは結果から推測しているものであって、心情的にそうなのかはわかりません。※ミルアカさんで今日やった動画だと、3バックも4バックも同じ勝ち点取得数でした。今年はそこまで問題にしなかったんですかね。というかタイムリーな動画だな〜。

そして、それでも442を崩さずにやってきたわけですけど、今回ついにシステムを変えてミラーゲームで臨みました。札幌対策として後ろのスペースを5バックで潰す意味とも取れるし、これまで苦戦してきた3バック相手に対しての今後の回答とも取れる。

井原福岡の頃は使い分けが結構多かった気がするんですけどね。もっともっと古く言えば、アビスパの3421は全然珍しくはないんですが。小森田とかフェルナンドとか、その時代はほぼ3421だった印象があります。まあ、それはいいとして。

今までの442をやめるということはないと思いますが、今回の3421が一過性のものとは思えないです。それは就任して約2年近く経過して初めてのシステム変更だということや、残留が決まった直後にやったことであるということが要因です。客観的に見て、来期のテストを兼ねていると考えるのが自然だと思います。

長谷部監督が各所でたまに言葉にしていた「本当はもっと主体的にボールを動かしたい」というフレーズを思い出します。リアクションサッカーからの脱却ですけど、監督だけじゃなく選手も頭にはあるのでしょう。監督がメディアで口にするということは、選手の思考も足並みが揃ってるはずです。

3バックで後ろを安定させて、シャドーで保持して主体的にボールを動かしてゴールに迫る。そんなコンセプトだと推測されます。サッカーは後ろが安定しないと攻撃に影響でてしまいますし、今のメンバーで3バックを構築して手応えもあるのでしょう。

次節から大分、横浜FC、柏レイソルと3バックのチームが続きます。あくまで予想ですが、今回の3421は3試合続けてやるんじゃないでしょうか。それで手応えが十分あった場合、442が想定される仙台戦も3421で臨む可能性があると思います。それくらいやれてこそ、対戦チームが対策を練り難い状況も生まれそうです。

来期のテストとして、そして今後アビスパ福岡がより高みに進むために、実に有意義な残り5試合になりそうだと思っています。

各ポジションの人数構成

センターバック

3バックをやる上で一番懸念されることなんですけど、センターバック手薄じゃないですかね。

左のCB候補に宮と森山、真ん中候補に奈良とグローリ、右CB候補に奈良とグローリ。あれ、カツカツ。

CBには他にグティがいますけど、昨日ベンチ入りしてなかったですからね。逆に前線に外国籍を多数配置してましたし、CBにトラブルがあった場合は442に戻す予定だったと予想されます。

来シーズンのCBという意味では武者修行中の三國と井上(内定済)がいますね。しかし三國は栃木でスタメンを取れていませんし、大卒とはいえ新人の井上君がどれだけやれるかは未知数です。スタメン級のCBがもう1枚は必須ですし、グローリの去就次第ではさらに足りない。さてさて、どうなりますやら。ま、まさかフアンマが!?いやいや。

ボランチ

ここは普段通りというか、442と差はそこまでないと思います。ただ、前線の枚数が増える分、カウエのように早い縦パスを通せる存在が貴重になってきそうです。前キャプテンの守備時の登場回数が増えることもあるでしょうし、消耗は増えるかもしれません。

福岡の442はSHに肉体疲労がきやすそうに見えるんですが、今回のシステムはボランチにしわ寄せがきそうに見えます。守備でカバーする範囲の広さが原因でしょうか。

ウイングバック

WBは豊富です。左の志知輪湖、武者修行中の桑原とチーム内でも激戦区。右WBは湯澤を中心に金森もやれるんじゃないかと。エミルはWBとしてはどうでしょうね。サイドバックの選手という印象が強いですが。北島や吉岡も現時点では右WB候補。

シャドー

そしてシャドー。昨日は山岸が一番シャドー配置の良さを出せていたように思います。何度かあった左SHでは個性が消えていたように思ってましたが、昨日の守り方でやるシャドーなら生きそうです。山岸がボールとられないので、志知の上がりも期待できて良い相乗効果が生まれます。右シャドーで渡が奮戦していましたし、それもアリかなと。個人的には金森推しですが、渡がいることでチームが助かっているシーンも多々あると思っています。

クルークスがシャドーで新境地を見せてくれると最高なんですが、どうでしょうか。システムに選手を当てはめるより、選手がやりやすいシステムを採用する方が良いとは思うので、そこは難しいところでもあるのですが。

来期の基本システムと考えるなら、ここにゲームメイクできて得点力のある選手が国籍問わず必要だとは思います。

ワントップ

あと1トップですけど、このシステムのスタメンでジョンマリ使ってみてほしいです。マリは代表だと裏抜けゴーラーの認識で周りから見られているように思いました。フアンマの収まるサッカーは今年の大きな武器なのは間違いないですが、後ろが安定した昨日のような展開なら、裏抜けできる1トップが欲しいと個人的に感じています。そしてそれは、もしかしたら来年二種登録で鶴野君がワントップで輝く布石かもしれません。基本はシャドーに配置されそうですけど、トップの場合の理想像は古橋や小林悠かなと。

大分戦楽しみすぎる

残留は決まっていて、ACLを狙うのも難しい。そんな時期に観戦のメリハリがつきました。やはり新しいチャレンジっていうのはウキウキしますし、来年に大いに希望が持てます。

新システムにチャレンジしているということは、来年も一緒に長谷部監督が戦ってくれると考えていいですよね?そこ一番大事です。

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